家族の間でお金を貸し借りするときも、書面にしておくと後で「言った・言わない」にならずに済みます。まずは、そのまま使えるひな形をご用意しました。会員登録などは不要で、そのままダウンロードいただけます。
使う前に確認する3点
ダウンロードの前に、次の3点だけ読んでおいてください。
- 1. これはひな形(見本)です。そのまま完成する契約書ではありません。
- 2. ご自身の契約の内容に合っているかは、ご自身でご確認ください。どこを確認するかは、次の章で1項目ずつ説明します。
- 3. このひな形は一般的な見本であり、ご自身の契約に合うことを保証するものではありません。税務の判断は税理士、印紙税に関するご質問は所轄の税務署、争いがある場合は弁護士にご相談ください。
ひな形のダウンロード(Word・PDF)
以下からダウンロードいただけます。WordとPDFは同じ内容です。
Wordは、ご自身の条件に書き換えて使いたい方向けです。PDFは、内容を確認したい方向けです。
文例(全文。ダウンロードせずに読みたい方向け)
画面上で内容を先に確認したい方のために、ひな形の条文と記入時の注意書きをそのまま掲載します(記入例はWord・PDF版に入っています)。【 】は、ご自身の金額・日付・お名前などを入れる欄です。【一括/分割】のように「/」で区切られているところは、あてはまるほうを選んで、もう一方を削除してください。〔 〕は記入時の注意点で、印刷・配布するときは削除してください。空欄の埋め方は、次の章で1項目ずつ説明します。
〔収入印紙:表題の左横に貼ります〕
金銭消費貸借契約書(借用書)
〔表題左の枠に収入印紙を貼り、印紙と契約書の用紙の両方にかかるように、貸主または借主(作成者)が押印または署名(消印)してください。消印を忘れると、その印紙の額面と同額の過怠税がかかります(この過怠税も、合計額が1,000円に満たないときは1,000円になります。印紙税法20条3項・4項)〕
貸主【 】(以下「甲」という。)と借主【 】(以下「乙」という。)は、次のとおり金銭消費貸借契約(以下「本契約」という。)を締結する。
第1条(貸付)
〔次の(A)(B)のうち、あてはまるほうを選び、もう一方を削除してください〕
〔(A) すでにお金を受け取っている場合〕
〔次の【銀行振込/現金の手渡し】のうち、あてはまるほうを選び、もう一方を削除してください〕
甲は、乙に対し、【令和〇〇年〇〇月〇〇日】、住宅資金として金【 円】を、【銀行振込/現金の手渡し】により貸し渡し、乙はこれを受領した。
〔補足:お金を渡した日と、この書面を作成した日が異なる場合は、次の一文を追加してください(日が同じ場合は追加不要です)。「なお、本書は、上記交付日における甲乙間の合意を証するため、【令和〇〇年〇〇月〇〇日】に作成する。」〕
〔(B) これから受け取る場合(契約書を先に作り、後で振り込んでもらう場合)〕
1. 甲は、乙に対し、住宅資金として金【 円】を貸し付けることを約し、乙はこれを借り受けることを承諾した。
2. 甲は、【令和〇〇年〇〇月〇〇日】までに、乙の指定する銀行口座へ振り込む方法により、前項の金銭を交付する。
〔補足:(B)を選んだ場合、乙(借主)は、実際にお金を受け取るまでは、この契約を解除することができます。ただし、解除によって甲に損害が生じたときは、乙はその賠償を求められることがあります(民法587条の2第2項)〕
〔補足:第2項の振込予定日がまだ確定していない場合は、実際に振り込む予定日より少し余裕を持たせた日を「までに」の形で書いておくとよいでしょう。振込が予定より早まる分には問題ありませんが、大きくずれる場合は、その時点で日付を書き直すか、あらためて合意し直しておくと安心です〕
〔補足:実際に振込を受け取った後にすることは、ガイド本文「作ったあとにすること」の章でご案内しています〕
〔補足:第1条の「住宅資金として」は、目的に合わせて書き換えてください。兄弟姉妹間の貸し借りなど、住宅資金以外の目的でもこのひな形を使えます〕
第2条(返済方法・期日)
乙は、甲に対し、前条の借入金を、次のとおり返済する。
- 返済方法:
- 【一括】
- 【分割(毎月〇〇円ずつ)】
- 【分割(毎月元金〇〇円+利息。下記(ア)による)】
- 【分割(元利合計で毎月〇〇円。下記(イ)による)】
- 返済期日:【令和〇〇年〇〇月〇〇日限り/令和〇〇年〇〇月から令和〇〇年〇〇月まで、毎月末日限り】
- 返済先:【甲の指定する銀行口座(銀行名・支店名・口座種別・口座番号・口座名義)】
〔注意:返済方法は上の4つのうち、あてはまるものを1つだけ選んで残し、ほかは削除してください。無利息の場合は「分割(毎月〇〇円ずつ)」を、利息を付ける場合は下記(ア)(イ)のどちらかを選んだうえで、対応する「分割(毎月元金〇〇円+利息)」または「分割(元利合計で毎月〇〇円)」を選んでください〕
〔注意:借入額を月々の元金(無利息の場合は返済額)で割り切れない場合は、「ただし、最終回の元金は〇〇円とする」のように端数を調整する一文を加えてください。無利息の場合と(ア)を選ぶ場合は、回数×毎月の元金額が元金と一致しているか、必ず検算してください。(イ)を選ぶ場合は、返済予定表の元金欄の合計が元金と一致しているかで確認してください〕
〔次条で利息を付ける場合は、分割返済の内訳について、次の(ア)(イ)のうち、あてはまるほうを選び、もう一方を削除してください。無利息の場合、この選択は不要です〕
(ア) 毎月の返済額は、元金【 】円に、前回の返済日(初回は、乙が第1条の金銭を受け取った日)の翌日から当該返済日までの期間について、その期間の初日における残元金に第3条の利率を乗じ、日割り(1年を365日とする。1円未満は切り捨てる)で計算した利息を加えた額とする。
〔注意:(ア)を選び、第1条で(B)を選んだ場合、初回の利息は実際に振込を受けた日の翌日から数えます。契約書を作った日や、第1条(B)の振込期限の日からではありません〕
(イ) 毎月の返済額は、元金と利息をあわせた【 】円とする(別紙の返済予定表のとおりとする)。
〔注意:(イ)を選ぶ場合は、毎月の元金・利息の内訳が分かる返済予定表を作成し、本契約書に添付してください。返済予定表は、金融機関のローンシミュレーションなどを参考に作成する方法があります。計算が難しい場合は、(ア)を選ぶか、無利息にするか、行政書士にご相談ください〕
第3条(利息)
〔次の(1)(2)のうち、あてはまるほうを選び、もう一方を削除してください〕
(1) 本契約は無利息とする。
(2) 乙は、甲に対し、前条の借入金に対し年【 】%の割合による利息を付し、元金とあわせて返済する。
〔注意:利息を付ける場合の上限は、借入金額によって異なります(利息制限法1条)。元本10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%を超える部分は無効になります〕
第4条(遅延損害金)
〔次の(1)(2)のうち、あてはまるほうを選び、もう一方を削除してください〕
(1) 乙が第2条の返済を怠ったときは、乙は甲に対し、支払うべき金額に対し、支払期日の翌日から支払を終えるまで年【 】%の割合による遅延損害金を支払う。
(2) 乙が第2条の返済を怠ったときの遅延損害金については、特に定めない。
〔注意:遅延損害金の利率にも上限があり、第3条の利息の上限の1.46倍までです(利息制限法4条)。たとえば元本が100万円以上の場合、利息の上限は年15%なので、遅延損害金の上限は年21.9%になります。(2)を選んで何も定めない場合は、法律で決まった割合(法定利率。現在は年3%です。法定利率は3年ごとに見直され、次回の見直しは令和11年4月1日です)によります。ただし、第3条で法定利率を超える利率の利息を定めているときは、その利率によります(民法419条1項)〕
第5条(期限の利益の喪失)
乙が次の各号のいずれかに該当したときは、乙は期限の利益を失い、甲に対し借入金の残額および遅延損害金を直ちに一括して支払う。
(1) 分割返済を【2】回以上怠り、甲が相当の期間を定めてその支払を催告したにもかかわらず、その期間内に支払わないとき
(2) 乙が破産手続開始その他の倒産手続開始の申立てを受け、またはこれを自ら申し立てたとき
〔注意:1号の回数(2回)は一例です。1回の遅れで残額全部を一括請求できる形にもできますが、家族間の貸し借りでは厳しくなりすぎることがあります。よく話し合って決めてください〕
〔注意:一括返済を選んだ場合、1号(分割返済の回数)は使いませんので削除してください。削除した場合、残る号の番号を1号から振り直しても、振り直さなくても契約の効力に影響はありません〕
〔注意:本契約への重要な違反があったときにも期限の利益を失わせたい場合は、「(3) 本契約の重要な条項に違反し、甲が相当の期間を定めて是正を求めたにもかかわらず、その期間内に是正しないとき」のように、範囲を絞った号を追加することもできます〕
第6条(保証人)〔保証人を立てる場合のみ〕
〔注意:保証人を立てない場合は、この第6条と、末尾の丙(連帯保証人)の署名欄をまとめて削除してください。第5条の次が第7条になっても契約の効力に影響はありません。番号を詰めたい場合は、削除後に第7条を第6条に、第8条を第7条に書き換えてください〕
連帯保証人【 】(以下「丙」という。)は、乙が本契約に基づき甲に対して負担する債務について、乙と連帯してその履行の責任を負う。
〔注意:事業資金の借入れの保証人になる場合は、契約の締結より前1か月以内に作成された公正証書で、保証人になろうとする方が保証する意思を示す手続き(保証意思宣明公正証書)が必要になることがあります。住宅資金など個人の借入れでは、通常この手続きは不要とされています〕
〔注意:保証人を立てる場合は、末尾を「本書を3通作成し、甲乙丙署名押印のうえ、各自1通を保有する」に改めてください。この場合、3通すべてが原本となるため、収入印紙も3通分が必要になります〕
第7条(費用の負担)
本契約の締結に要する収入印紙代その他の費用は、【甲乙で折半/乙の負担】とする。
〔注意:この定めは甲乙の間での費用の分担を決めるものです。税務署に対しては、契約書を作成した甲乙の双方が連帯して印紙税を納める義務を負います(印紙税法3条2項)〕
〔収入印紙の説明(本文には印刷せず、記入時の案内として使用)〕
本契約書を2通作成し、甲乙がそれぞれ原本として保管する場合は、双方の原本に、契約金額に応じた収入印紙の貼付が必要です(印紙税法)。契約金額が1万円未満の場合は非課税です。金額の目安は国税庁の印紙税額の一覧表でご確認ください。控えとして写し(コピー)を1通だけ保管する場合、その写しには収入印紙は不要とされています(写しに相手方(または双方)の署名・押印を加えたり、「原本と相違ない」旨の証明を付けたりすると、その写しも課税対象になります)。
第8条(協議事項)
本契約に定めのない事項および本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠意をもって協議のうえ解決する。
以上、本契約の成立を証するため、本書を2通作成し、甲乙署名押印のうえ、各自1通を保有する。
【令和〇〇年〇〇月〇〇日】
甲(貸主)住所:【 】
氏名(自署):【 】 印
乙(借主)住所:【 】
氏名(自署):【 】 印
〔保証人を立てる場合のみ。立てない場合は、第6条とあわせてこの署名欄も削除してください〕
丙(連帯保証人)住所:【 】
氏名(自署):【 】 印
以上が全文です。記入例((A)すでに受け取った場合/(B)これから受け取る場合/(ア)利息を付ける場合の3本立て)は、ダウンロードいただくWord・PDF版に記載しています。